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<インタビュー>菅田将暉 現在28歳 30代は「“社会人サバイバル力”をつけたい」 映画「キネマの神様」志村けんさんとの最後の会話は…

映画「キネマの神様」で若き日のゴウを演じる菅田将暉さん
映画「キネマの神様」で若き日のゴウを演じる菅田将暉さん

 映画やドラマの話題作で主演を務めるなど第一線で活躍を続ける俳優の菅田将暉さん。沢田研二さんとダブル主演を務めた映画「キネマの神様」(山田洋次監督、8月6日公開)では、家族にも見放された借金まみれのダメ男だが、映画を愛してやまない円山郷直(ゴウ)の若き日を演じている。現在28歳の菅田さんに、映画の撮影エピソードや当初ダブル主演を務める予定だった志村けんさんとの思い出、30代への展望などについて聞いた。

 ◇“若き日のゴウ”役で大事にしたことは「“助監督然”とすること」

 映画「キネマの神様」は、小説家の原田マハさんの同名小説が原作。1920年に松竹の前身となる松竹キネマ合名社が設立され100周年を迎えることを記念して製作された。ギャンブル漬けで借金まみれのゴウ(沢田さん)が一つだけ愛してやまないものは「映画」だった。若き日のゴウ(菅田さん)は助監督として青春を謳歌(おうか)していたが、初監督作品「キネマの神様」の撮影初日に転落事故を起こし、作品は幻となってしまう。半世紀後の2020年、あの日の脚本が出てきたことで、止まっていた夢が再び動き始める……というストーリー。

 映画の撮影所で働く助監督を演じている菅田さん。撮影では「まずは“助監督然”とすること」を意識したという。「助監督という存在は、僕らが一番接する人なんです。現場に入る時は『助監督、誰なんだろう』と一番気になるし、監督以上に密な人なんです。だから山田監督とも、“助監督”について話しました」と語る。

 山田監督からは、助監督の頃の話を聞かせてもらったという。「助監督時代、現場でご一緒していた助監督の人が、ゴウのように才能豊かで面白い発想を持っていたそうです。でも、その人はゴウ同様、女性やお金、ギャンブルなどが原因でいなくなってしまったらしくて。そのエピソード自体『キネマの神様』のまんまなのですが、それを語っている時の山田監督の顔が印象的だったんです。すごい才能が具現化しなかった寂しさとあきらめの両方の感情が表れた顔をされていて……だから、僕が演じているゴウを見て、周りの人がこういう顔になってくれたらいいのかな、と思って演じていました」と振り返る。

 また、菅田さんが特に気をつけていたのは、当時の空気感だったという。そのため、「改めて(小津安二郎監督の)『東京物語』(1953年)を見たり、山田監督がいっぱいくれた小津監督の資料をずっと眺めていたり、当時の写真を見たりして、現場に入りました」と明かす。

 ◇志村けんさんは「ゴウの“成功した版”」

 当初は、新型コロナウイルス感染症のため昨年3月に死去した志村けんさんが、現代パートのゴウを演じる予定だった。菅田さんは、志村さんに抱いていたイメージを「スーパーコメディアン」と表現し、「僕ら世代でさえ、“バカ殿”などでたくさん笑っていました。でもバラエティー出演時などでのふとしたときの志村さんは、すごく色気がありました。慕っている人もいっぱいいて、それこそ『ゴウそのもの』のよう。ゴウの“成功した版”というか、才能がちゃんと世の中の人に伝わった版、というイメージでした」と印象を語る。

 今作の現場では、「一度、本読みのときにお会いしました」という。「その時の志村さんはすごく静かで、ジッと周りの空気を見ていて……。でも志村さんがポッと一言いうと、みんな大爆笑していました。たまたま誕生日が僕と1日違いなんですが、誕生日が近いときにお酒をプレゼントしたんです。その時にニコーッと笑ってくれて、『一緒にこれを飲みたいね』と言ってくれたのが最後でしたね」と思い出を振り返る。

 今作では、映写技師としてゴウと共に撮影所で働く若き日のテラシンを演じるロックバンド「RADWIMPS(ラッドウィンプス)」の野田洋次郎さんと共演した。山田監督のハードルの高い要望に応える野田さんの姿は「新旧の達人同士が戦っている感じ」だったといい、「急に『ここで弾き語ってくれ』とか、山田さんの要望がハードルが高すぎて。テラシンの感情表現も山田さんが細かくつけていたんです。あの野田洋次郎が必死に食い下がって戦っている姿が、すごくすてきでした」と笑顔で語る。

 そんな菅田さんと野田さんは、「RADWIMPS feat.菅田将暉」として映画の主題歌「うたかた歌」を担当している。主題歌は、過去パートを撮り終えたあと、野田さんから送られてきたという。「1番しかなかったけど、すごくすてきでした。その2、3カ月後に『じゃあ一緒に歌いましょう』となって。(ゴウとテラシンの)2人の視点が出てくるから、いつか歌いたいという気持ちはあったけど、主題歌になると聞いて、びっくりしました」と当時の心境を明かす。「でも、あのときは撮影が止まったりコロナがあったりで、野田さんの曲が来るまではみんな精神的にストップしていたんです。そんな中で曲を送ってくれて、そこから『キネマの神様』がまた動き出した気がしました。映画と同様、人と人とのつながりで物事が動いていくように感じて、(主題歌を歌うのを)断る選択肢はなかったです」としみじみと回顧する。

 ◇現在28歳 30代のビジョンは「自分の人生にこれは必要だな」という選択

 現在、28歳の菅田さん。今作でダブル主演を務め、これまでもさまざまな映画やドラマで主演を務めるなど順調にキャリアを積み上げてきた。充実の20代を過ごし、30代にはどのようなビジョンを描いているのだろうか。そのことを尋ねると、「1人で生きていける“社会人サバイバル力”のようなものが圧倒的に足りないので、そのあたりのことをちゃんとしないとなと思っています」という。

 「僕は16歳からこの世界にいるので、例えばいろんな手続きとか、そういった社会性のようなものが(足りない)……。親や事務所に甘えていたので、生きていくために、最近はそのあたりのことをちゃんとしていかないとなと思っています。俳優どうこうという前に一人の人間として、ニュースを見ないとな、とか」といい、続けて、「自然にそういう目線になっていくんですかね。今までは朝起きてニュースとか見ていなかったけれど、見るようになりましたし。今、みんなが何を知りたいのか、何に困っているのかを知らないといけないし、知った上で『キネマの神様』などの作品に携わると、表現がやっぱり変わってくるんです。30代はそういうことが増えていくのかなと思います」と語る。

 人間としての幅を広げた結果、作品にフィードバックされるように、演じた役が血肉となることもある。「せっかく、これだけいろんな人間の人生を演じているので、どうせなら身にならないともったいないよな、と思います。今までは、通り過ぎて、垂れ流しのようにやっていたから(笑い)。今は、これからは『自分の人生にこれは必要だな』というような選択もしていかないとな、と思っています」と先を見据えていた。

山田洋次監督、志村けんさん代役の沢田研二に感謝 「ずいぶん悩んだと思う」 菅田将暉は完成報告に感慨

映画「キネマの神様」の完成報告会見に登場した菅田将暉さん
映画「キネマの神様」の完成報告会見に登場した菅田将暉さん

 沢田研二さんと菅田将暉さんがダブル主演を務める映画「キネマの神様」(山田洋次監督、8月6日公開)の完成報告会見が3月29日に行われ、菅田さんら出演者と山田監督が登壇した。今作は当初、1年前の3月29日に死去した志村けんさんが主役のゴウ役を演じる予定で、沢田さんが代役を務めた。山田監督は、この日は出席しなかった沢田さんについて「ずいぶん悩んだと思うけど、志村さんへの友情もあったんだろうな、思い切って引き受けてくれた」とし、「天下の二枚目である彼が、賭博依存症でアル中で……というダメな男を鮮やかに演じてくれた」と感謝を語った。

 また、山田監督は「長いせりふも、驚くぐらい全部すらすらと頭に入れていて、前の日から何度も何度もせりふをけいこしていたんだろうな、と思うことがしょっちゅうありました。態度には見せないけど、相当緊張して役をイメージして作り上げてきてくれたんだなと思う」と沢田さんとの撮影を回顧。「どうなるか、かなり不安があった」と当時の心境も明かしつつ、「志村けんで考えていたのとはまったく違う、別の魅力のある、酔っ払いで博打好きなダメなお父さんを演じてくれてほっとしています」とほほ笑んだ。

 劇中で若き日のゴウを演じる菅田さんは、沢田さんについて「ものすごく沢田さんがパワフルで動きまわって、おれより動き回っているんじゃないかな、大暴れしていて。撮影現場を一度見学させていただいたんですが、そのときからすごくチャーミングで。だめなんだけど色気があって、人が周りに集まっていっちゃう、すごく魅力的なゴウだなと思いました」と絶賛。志村さんの死去からちょうど1年目となるこの日に完成報告となり、菅田さんは「本来であれば、という出来事がたくさんあって……でも、今『完成しました』と言えるのが一番の喜びなのかなと思いました」と感慨深い表情で思いを明かした。

 映画は人気小説家の原田マハさんの同名小説が原作で、1920年に松竹の前身となる松竹キネマ合名社が設立され、今年で100周年を迎えることを記念して製作。ギャンブル漬けで借金まみれのゴウ(沢田さん)は、たった一つだけ愛してやまないものがあった。それは「映画」。若き日のゴウ(菅田さん)は助監督として、青春を駆け抜けていた。しかし、初監督作品「キネマの神様」の撮影初日に転落事故で大けがをし、その作品は幻となってしまう。半世紀後の2020年、あの日の「キネマの神様」の脚本が出てきたことで、ゴウの中で止まっていた夢が再び動き始める……というストーリー。

 完成報告会見には永野芽郁さん、野田洋次郎さん、寺島しのぶさん、小林稔侍さん、宮本信子さんも登壇。出席予定だった北川景子さんは体調不良で欠席した。

出典:YouTube

北川景子、山田洋次監督の作品に初参加 「キネマの神様」で昭和の銀幕スター役 「真知子巻き」の場面写真も

映画「キネマの神様」に出演する北川景子さん(C)2021「キネマの神様」製作委員会
映画「キネマの神様」に出演する北川景子さん(C)2021「キネマの神様」製作委員会

 女優の北川景子さんが、沢田研二さんと菅田将暉さんがダブル主演を務める映画「キネマの神様」(山田洋次監督、2021年公開)に出演することが11月19日、分かった。北川さんは山田監督の作品に初参加。北川さんが演じるのは昭和の銀幕スター・園子で、スクリーンの中で芝居をする園子の姿が映し出されたキャラクタービジュアルと、劇中で描かれる1950~60年代に流行した、ストールを頭に巻き付ける「真知子巻き」スタイルになった園子の場面写真も公開された。

 映画は、人気小説家の原田マハさんの同名小説が原作で、1920年に松竹の前身となる松竹キネマ合名社が設立され、今年で100周年を迎えることを記念して製作。ギャンブル漬けで借金まみれのゴウ(沢田さん)は、たった一つだけ愛してやまないものがあった。それは「映画」。若き日のゴウ(菅田さん)は助監督として、青春を駆け抜けていた。しかし、初監督作品「キネマの神様」の撮影初日に転落事故で大けがをし、その作品は幻となってしまう。半世紀後の2020年、あの日の「キネマの神様」の脚本が出てきたことで、ゴウの中で止まっていた夢が再び動き始める……というストーリー。

 北川さん演じる園子は、昭和の大女優としての華やかさと気品を兼ね備えながらも、ゴウたちを実の弟妹のように気にかけ、撮影所の誰からも慕われる人情深い一面も見せるという役柄。「演じる上で、当時の撮影所時代を経験された山田監督に、銀幕女優ならではの立ち振る舞いや雰囲気をお伺いしました。当時のスタッフと女優は一日中撮影所で共に時間を過ごし、まるで家族のように親しい関係だったように、菅田さん演じるゴウちゃんとも「可愛い弟をからかうみたいな感じでやるといい」とよくご指導いただきました」とコメントを寄せている。

沢田研二「キネマの神様」で志村けんさんの代役「やり遂げる覚悟」 38年ぶり山田洋次監督作に出演

山田洋次監督らが作成したメッセージビジュアル(C)2021「キネマの神様」製作委員会
山田洋次監督らが作成したメッセージビジュアル(C)2021「キネマの神様」製作委員会

 新型コロナウイルス感染症のため3月29日に亡くなった志村けんさんが主演を務める予定だった映画「キネマの神様」(山田洋次監督)に、歌手で俳優の沢田研二さんが志村さんの代役として出演することが5月16日、明らかになった。沢田さんは「志村さんの、お気持ちを抱き締め、やり遂げる覚悟です」とコメントしている。

 沢田さんが、映画に出演するのは14年ぶり。山田監督作品への参加は1982年公開の「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」以来、38年ぶり。

 沢田さんと志村さんは、かつて同じ事務所の先輩後輩という間柄で仲が良く、テレビ番組「8時だョ!全員集合」(TBS系)や「ドリフ大爆笑」(フジテレビ系)、ラジオ番組「沢田研二・志村けんのジュリけん」(文化放送)など共演も多い。

 映画は、1920年に松竹の前身となる松竹キネマ合名社が設立され、今年で100周年を迎えることを記念して製作。同年は、数々の名作を製作した映画スタジオの蒲田撮影所が開所した年でもある。原作は人気小説家の原田マハさんが自身の家族、経験を基に書き上げた「キネマの神様」(文春文庫)で、“家族”をテーマとした物語を過去と現在パートで描く。

 沢田さんは、無類のギャンブル好きで、妻・淑子(宮本信子さん)や家族に見放されたダメ親父(おやじ)のゴウを演じる。志村さんとダブル主演を務める菅田将暉さんが若き日のゴウ、永野芽郁さんが若き日のゴウが恋心を抱く食堂の娘を演じる。

 撮影は3月1日にクランクイン。同月末に過去パートの撮影が終了したが、4月から現在パートの撮影に入ろうとした矢先に、志村さんの訃報が入り、山田監督をはじめ、キャスト、スタッフは動揺を隠すことができなかったという。「緊急事態宣言」により現在、撮影は中断されている。

 沢田さんのキャスティングは、スタッフが撮影を無事に終わらせ、作品を完成させることが志村さんへの一番の供養になると信じ、コロナ禍の終息が見えない中、撮影が再開できる日を想像して進められたという。映画を映画館で安心して見ることができる日を願い、キャスト、スタッフが改めて一致団結し、作品の完成を目指しているが、撮影の再開については現在調整中。公開は、当初予定されていた2020年12月を見送り、2021年で調整をしている。

 また、山田監督やスタッフが、志村さんへの思いを胸に、前を向いていく思いを込めて作成されたメッセージビジュアルも公開された。

 志村さんが所属していたイザワオフィスの井澤健社長は「長年親交のあった沢田研二さんがご出演されると聞き、志村けんも大変喜んでいると思います。作品の完成を心待ちにしております」とコメント。

 房俊介プロデューサーは「人生のおかしさや悲しみ、夢や挫折を背負い、繊細な狂気をまとった主人公のゴウ。志村さんは、この役を演じることをとても楽しみにしておられました。残念でなりません。心からご冥福をお祈り致します。かねて志村さんと縁が深い沢田研二さんは、誰よりも志村さんの思いを抱きしめ、取り組んでいただけると思います。かつて『男はつらいよ』でご一緒した山田監督は『志村さんとは違うゴウちゃん。沢田研二さんならば、別なゴウちゃんの魅力を引き出してくれると確信しています』とおっしゃっております。周りを包み込む温かい色気、唯一無二の感性を持ち合わせた沢田研二さんと、新たな『キネマの神様』を描いていきたいと思います」とコメントしている。

「キネマの神様」が撮影見合わせ

 新型コロナウイルス感染のため3月29日夜に死去したタレント・志村けんさんが主演を務める予定だった映画「キネマの神様」(山田洋次監督)が、2週間ほど、撮影を見合わせることが4月3日、分かった。

 映画は、主人公の男・ゴウの現代パートを志村さん、若き日のゴウをダブル主演の菅田将暉さんが演じる予定だったが、当時闘病中だった志村さんの出演辞退が、3月26日に発表された。

 若き日のゴウのパートの撮影は、3月末で終了。4月上旬よりゴウの現代パートを撮影する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、4月4日から撮影を見合わせる。再開のスケジュールは、状況を見ながら判断する。また、新たな出演者については、現在調整中だという。

 松竹の大角正常務取締役映像本部長は「志村けんさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。悲しみをこらえ、映画を完成させることこそが、志村さんに喜んでもらえることなんだ、という強い思いを抱きながら、山田組一同、4月上旬からの撮影の準備を進めておりましたが、山田監督、キャスト、スタッフへの感染拡大防止の観点から、撮影を見合わせることにいたしました。一日も早く新型コロナウイルスが終息することを願っております」とコメントしている。

志村けん、「キネマの神様」の出演を辞退

 新型コロナウイルスに感染し闘病していることを公表したタレントの志村けんさんが、初主演映画「キネマの神様」(山田洋次監督)の出演を辞退したことが3月26日、明らかになった。所属事務所のイザワオフィスと配給会社の松竹が発表した。12月に公開予定だったが、新たな出演者や撮影スケジュールなどは、現時点で協議に至っていないという。

 イザワオフィスの井澤健社長は「今年70歳を迎えた志村にとって、本作品は人生で初の主演映画ということもあり、大きな勇気と強い意気込みで臨んでいました。それだけに、山田組の皆様にご心配とご迷惑をおかけすることになってしまい、志村も私共も、大変申し訳なく思っております。そこでこのたび、出演を辞退させていただくことにいたしました。作品のご成功を心よりお祈りすると共に、志村が病に勝ち、いつかまた山田組の皆様と一緒に撮影をさせていただくことを願っております」とコメント。

 松竹の大角正常務取締役映像本部長は「出演ご辞退のお申し出をいただき、大変残念でなりません。しかしながら、治療に専念いただくことを山田監督も望んでおり、お申し出をお受けすることとさせていただきました。山田組一同、いつかまた志村さんとご一緒できることを強く願っています。そしてなによりも、志村さんが一日も早くご回復されることを、心よりお祈り申し上げております」とコメントを寄せている。

 志村さんが演じる予定だったのは、無類のギャンブル好きで、妻・淑子(宮本信子さん)や家族に見放されたダメ親父のゴウ。若き日のゴウを、ダブル主演の菅田将暉さんが演じると発表されている。

志村けん、菅田将暉と山田洋次監督作でW主演 永野芽郁、宮本信子も 松竹映画100周年記念作「キネマの神様」

山田洋次監督の新作映画「キネマの神様」に出演する(上段左から時計回りに)志村けんさん、菅田将暉さん、宮本信子さん、永野芽郁さん(C)2020「キネマの神様」製作委員会
山田洋次監督の新作映画「キネマの神様」に出演する(上段左から時計回りに)志村けんさん、菅田将暉さん、宮本信子さん、永野芽郁さん(C)2020「キネマの神様」製作委員会

 タレントの志村けんさんと俳優の菅田将暉さんが、山田洋次監督の新作映画「キネマの神様」でダブル主演を務める。志村さんが映画に出演するのは1999年公開の「鉄道員」以来、約21年ぶり2度目で、主演は初めて。志村さんと菅田さんが共演するのは初めてで、主人公のゴウを二人一役で演じる。永野芽郁さん、宮本信子さんも出演し、永野さんは若き日のゴウ(菅田さん)が恋心を抱く食堂の娘、宮本さんはゴウ(志村さん)の妻・淑子を演じる。映画は12月公開。

 映画は、1920年に松竹の前身となる松竹キネマ合名社が設立して今年で100周年を迎えることを記念して製作。1920年は、数々の名作を製作した映画スタジオの蒲田撮影所が開所した年でもある。原作は人気小説家・原田マハさんが自身の家族、経験をもとに書き上げた「キネマの神様」(文春文庫)で、“松竹らしい家族”をテーマに描く。

 無類のギャンブル好きで、淑子や家族に見放されたダメ親父のゴウだが、たった一つだけ愛してやまないものがあった。それは映画。行きつけの名画座の館主のテラシンとゴウは、かつて映画の撮影所で働く仲間だった。若き日のゴウらは、時代を代表する名監督やスター俳優に囲まれながら夢を追い求め、青春を駆け抜けていた。しかし、ゴウとテラシンが共に食堂の娘に恋心を抱き、運命の歯車は狂い始める……。時代を越えて繰り広げられる愛と友情の物語。若き日のゴウが信じ続けた“映画の神様”が、時を越えて一つの家族に奇跡をもたらす……というストーリー。今年3月にクランクインし、5月にクランクアップする予定。

 ◇山田洋次監督のコメント

 その昔、映画が娯楽の王座を占め、また日本映画が世界中の関心と尊敬を集めていた黄金時代があった。あの頃の撮影所はまさに夢の工場として活気にあふれていて、通俗娯楽映画から映画史に残る芸術作品まで続々と作られていた。この時代に華やかな青春を過ごした映画人の喜びと悲しみの人生を、映画製作百年の歴史を持つ松竹を舞台としてドラマチックに描きたい。