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<インタビュー>芦田愛菜 14歳は「素直になれない」 アニメ「海獣の子供」でもどかしさを表現

劇場版アニメ「海獣の子供」で主人公・安海琉花の声優を務める芦田愛菜さん
劇場版アニメ「海獣の子供」で主人公・安海琉花の声優を務める芦田愛菜さん

 劇場版アニメ「海獣の子供」(渡辺歩監督)が、6月7日に公開される。「リトル・フォレスト」などの五十嵐大介さんのマンガが原作の作品で中学2年生、14歳の主人公・安海琉花(あづみ・るか)の声優を務めたのが、同じ14歳の女優、芦田愛菜さんだ。芦田さんは、14歳について「素直になれない」年齢だといい、「悔しいことを悔しいと素直に言えない自分がいる」と語る。自身にも共通するもどかしさを作品で表現できるよう意識したという芦田さんに、作品の魅力や思いを聞いた。

 ◇声の仕事の難しさと楽しさ

 「海獣の子供」は、五十嵐さんがマンガ誌「IKKI」(小学館、現在は休刊)で2005~11年に連載したマンガ。友人にけがをさせた少女の琉花が、ジュゴンに育てられた不思議な兄弟・海と空に出会い、港町と水族館を舞台にさまざまな冒険を繰り広げる。

 アニメは、「鉄コン筋クリート」などのSTUDIO4℃が製作。音楽は久石譲さんが手がけ、主題歌「海の幽霊」はシンガー・ソングライターの米津玄師(よねづ・けんし)さんが担当する。石橋陽彩(ひいろ)さんが海、浦上晟周(せいしゅう)さんが空の声優を務め、稲垣吾郎さん、蒼井優さん、渡辺徹さん、田中泯さん、富司純子さんらも声優として出演する。

 芦田さんは、演じる琉花を「心の中では思っていることがたくさんあって、いろいろなことを感じているのに、なかなかそれをうまく言葉にして表せない。誰かに自分の気持ちを分かってほしいのに、それを分かってほしいと言えない。自分に素直になれないところがあって、それをもどかしいと思っている女の子」と説明。

 演じる上では「琉花はモノローグが多かったので、心の声はすごく感情を入れて、豊かに雄弁に。でも、実際に言葉にするとうまく言えないというのが伝わるように工夫しました」と明かす。

 芦田さんは海外のアニメーション作品の吹き替えなどを経験。18(平成30)年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「まんぷく」では語りを務めた。

 声の仕事について「普段のお芝居だと、ちょっとした目線の動きや動作で表せる部分があるんですけど、アニメでは、声だけでそのキャラクターの全てを伝えなければいけない。そういうところは難しい」と話した上で、「『この子はどういう子なんだろう』『どういう話し方をするんだろう』といろいろ考えて気持ちを声に乗せて、キャラクターを作っていくことにちょっと参加できているような気がする。難しいことでもあるんですけど、楽しい部分でもあるかなと思っています」と笑顔を見せる。

 今回のアフレコでは、渡辺監督が一緒にブースへ入り、作品への思いや琉花の思いについて説明しながら収録が進んでいった。原作者の五十嵐さんも現場を訪れ、話をする機会もあったという。

 芦田さんは「マンガでは大きく描かれている、琉花が『ぎゃっ』というシーンがあるのですが、どんなイメージでそのコマを描かれたのか伺いました。コミュニケーションがたくさんとれて、こだわってやらせていただけてうれしかったですね」と振り返る。

 ◇芦田愛菜が考える生と死

 原作は、繊細だが迫力がある絵が特徴で、扱うテーマも「海」や「生命」と壮大だ。芦田さんは原作を読み「水の動きがすごくダイナミックで気持ちがいいというか、生きている感じがした。原作の海中シーンは白黒なのにどこか海の中にいる感じというか、不思議な気持ちに包まれました」という。それがアニメ作品を見た時は「映像と音楽がすごくお互いを引き立てあっていて、命を感じた」と話す。

 芦田さんは作品を「生きることと死ぬこと、命の誕生についてすごく表現されていると思う」と語る。その大きなテーマをどう捉えたのか。

 「生まれた時から、命あるものには必ずいつか死が来るというか……。空くんや海くんは、死の方向から『生きることってどんなことだろう』と見ているんですけど、逆に琉花は自分が生きていることを実感しながら『死ぬってどういうことだろう』というふうに見ている。生きることと死ぬことは、正反対じゃなくて隣り合わせにあるのかなと感じました」

 芦田さんは、作品について「私自身、いろいろなことを感じて、考えたんですけど、でも、やっぱり明確な答えは出せていないですし、これが正解というのがあるわけじゃない。今までこんなに深く命の誕生って何だろうとか、自分の存在意義って何だろうとか深く考えるきっかけもなかなかなかった。この作品が考えるきっかけを与えてくれた」と話す。

 同じ年齢の14歳を演じ、さまざまなことを感じ、考えた芦田さん。「14歳はどんな年齢なのか」と聞いてみると、「素直になれないというのが一番しっくりくる」という答えが返ってきた。

 「一概には言えないと思うんですけど、私や琉花は、自分に素直になれないところがあって。私は悔しいことを悔しいと素直に言えない自分がいたりするんです。自分というものを探すというか、まだ子供なんだけど、ちょっと大人になりたいというか、そういう気持ちも出てきたりしています」

 素直に言葉にはできないが、感じていることは山ほどある。14歳とはそんな年齢なのかもしれない。芦田さんは今回の作品を見て「明確な答え、『言葉にしなきゃ』とかそういうものを求めるのではなくて、体で感じて、感じたことを大切にしていただけたらうれしい」とのメッセージを送った。

(C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会
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米津玄師、劇場版アニメ「海獣の子供」で初の映画主題歌担当 書き下ろし新曲「海の幽霊」

劇場版アニメ「海獣の子供」の主題歌を担当する米津玄師さん photo by 山田智和
劇場版アニメ「海獣の子供」の主題歌を担当する米津玄師さん photo by 山田智和

 シンガー・ソングライターの米津玄師(よねづ・けんし)さんが、五十嵐大介さんのマンガが原作の劇場版アニメ「海獣の子供」(渡辺歩監督、6月7日公開)の主題歌を担当することが4月24日、明らかになった。主題歌は米津さんの書き下ろし新曲「海の幽霊」で、自身の作品としては初の映画主題歌となる。米津さんの新たなアーティスト写真も公開された。

 米津さんと原作者の五十嵐さんは、米津さんが公式イメージソングを担当していたルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9 ~漫画、9番目の芸術~」から親交が続き、今回の書き下ろしにつながったという。

 米津さん、五十嵐さんのコメントは以下の通り。

 ◇米津玄師さんのコメント(原文ママ)

原作を初めて読んだのは10代の頃だと思うのですが、そのすごさに圧倒されたことを憶えています。今読み返してもあの時の衝撃は全く古びず、更に新しい発見をもたらしてくれます。
もし映像化されるのであれば歌を作らせてほしいなあなんていうふうに思ってたことが、今日になって実現するというのはなんとも感慨深いです。
原作が持ってるものに負けないよう、それでいてうまく寄り添えるようなものが、果たして自分に作れるのかと、ここ数ヶ月は問答の日々でした。今は映画館で流れる日を楽しみにしています。

米津玄師

 ◇五十嵐大介さんのコメント

 米津玄師さんと初めてお会いしたのは何年前になるでしょうか。それからのさまざまな人のつながりを経て、映画「海獣の子供」の主題歌を米津さんに……という話を伺った時、来るべきものが来たような、不思議な昂揚(こうよう)を感じました。心を高く深く拡(ひろ)げてくれつつ、同時に着地点を示してくれるような美しい歌に出会えて、今はただ感無量です。

photo by 山田智和
photo by 山田智和
photo by 山田智和
photo by 山田智和
(C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会
(C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会

窪塚愛流が変声期で出演辞退 代役に浦上晟周 森崎ウィン、田中泯も

劇場版アニメ「海獣の子供」に声優として出演する(上段左から)田中泯さん、浦上晟周さん、森崎ウィンさん (C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会
劇場版アニメ「海獣の子供」に声優として出演する(上段左から)田中泯さん、浦上晟周さん、森崎ウィンさん (C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会

 「リトル・フォレスト」などの五十嵐大介さんのマンガが原作の劇場版アニメ「海獣の子供」に少年・空役の声優として出演予定だった窪塚愛流(あいる)さんが変声期により出演を辞退し、俳優の浦上晟周(せいしゅう)さんが空の声優を務める。また、声優として俳優の森崎ウィンさん、田中泯さんが出演することも発表された。浦上さんと森崎さんは、今回が劇場版アニメの声優初挑戦となる。

 窪塚さんは「変声期のために安定した声を出すことが困難だったため、スタッフの皆さまにご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。大変残念ですが出演を辞退させていただくことを決めました」と経緯を説明し、「この悔しさをバネにしながら、作品の完成を楽しみにしています」とコメントを寄せている。

 森崎さんは、海と空という2人の少年の謎を追う天才海洋学者・アングラード、田中さんは、アングラードのかつての相棒で海と空を保護している海洋生物学者・ジムをそれぞれ演じる。

(C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会
(C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会

声優キャストに稲垣吾郎、蒼井優、渡辺徹、富司純子 神秘的なポスタービジュアルも

劇場版アニメ「海獣の子供」で声優を務める(上段左から)富司純子さん、稲垣吾郎さん、蒼井優さん、渡辺徹さん (C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会
劇場版アニメ「海獣の子供」で声優を務める(上段左から)富司純子さん、稲垣吾郎さん、蒼井優さん、渡辺徹さん (C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会

 「リトル・フォレスト」などの五十嵐大介さんのマンガが原作の劇場版アニメ「海獣の子供」に声優として、稲垣吾郎さん、蒼井優さん、渡辺徹さん、富司純子さんが出演する。「一番大切な約束は、言葉では交わさない」というキャッチコピーが添えられ、神秘的な大水槽の前で主人公・安海琉花がたたずむ姿が描かれたポスタービジュアルも公開された。

 稲垣さんは主人公・琉花の父親で水族館に勤務する安海正明、蒼井さんは娘とも夫とも関係がうまくいかない琉花の母親・安海加奈子、渡辺さんは琉花が所属するハンドボール部の先生、富司さんは世界中を航海しながらジュゴンに育てられた兄弟の海と空を見守る不思議な人物、デデをそれぞれ演じる。

(C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会
(C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会

声優キャストに芦田愛菜、石橋陽彩、窪塚愛流 音楽は久石譲 特報、ビジュアルも

劇場版アニメ「海獣の子供」で声優を務める(上段左から)石橋陽彩さん、芦田愛菜さん、窪塚愛流さん (C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会 芦田さん写真:PHOTO HASEGAWA SATOSHI
劇場版アニメ「海獣の子供」で声優を務める(上段左から)石橋陽彩さん、芦田愛菜さん、窪塚愛流さん (C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会 芦田さん写真:PHOTO HASEGAWA SATOSHI

 「リトル・フォレスト」などの五十嵐大介さんのマンガが原作の劇場版アニメ「海獣の子供」(渡辺歩監督)に声優として、女優の芦田愛菜さん、劇場版アニメ「リメンバー・ミー」の日本語吹き替え版で主人公ミゲルを演じた石橋陽彩(ひいろ)さん、俳優の窪塚洋介さんの息子の窪塚愛流(あいる)さんが出演する。6月7日に公開されることも発表され、キービジュアル、特報が公開。音楽を久石譲さんが担当することも分かった。

 芦田さんは主人公・安海琉花、石橋さんは琉花と共に物語の鍵を握る2人の兄弟の弟・海、窪塚さんは兄・空をそれぞれ演じる。

 原作者の五十嵐さん、渡辺監督のコメントは以下の通り。(原文のまま)

 ◇五十嵐さんのコメント

 「海獣の子供」は、キレイな型にあてはめるとどうしてもこぼれ落ちてしまうような事を、それでもなんとか形にしようと思いながら描きました。

 先日、マンガにはない“音”の制作現場に少しだけ立ち会いました。久石さんの音楽の収録は映像を流しながら行われていて、映像に音が乗った瞬間、一気に世界が立ち上がり、自分が海の風に飲み込まれるような感覚になりました。その映像は壮大さに加え、細やかな演出と作画によって原作では描ききれなかった登場人物の心情に寄り添ったシーンになっていました。芦田愛菜さんの声は聞く人を引き込む独得な響きをたたえていて映画の世界にずっと浸っていたい気持ちになりました。

 映画とマンガは全く違う表現です。でも「海獣の子供」への思いは、映画を制作した皆さんと共有出来ていると思います。完成した形を大画面で見るのが待ち遠しい!です。

 ◇渡辺監督のコメント

 ついに! この映画を皆さんにご覧いただける時が来たことを大変うれしく思います。孤高の「描写力」を誇る原作に肉迫すべく、徹底して「描き」にこだわるスタッフたちが一筆一筆を刻み付けた“カット”を、宇宙の律動を紡いだ音楽で“シーン”として鮮やかに染め上げて下さった、久石譲先生! 芦田さん、石橋さん、窪塚さんをはじめとした最高のキャストによって“ドラマ”が織り成され……。この映画は全ての要素が高い密度で結合しているのです。「何ものにも似ていない原作」から、「何ものにも似ていない映画」が生まれました。言葉として書き表すのがもどかしいほど、この手応えに私は興奮しています。「14歳」の少女を通して見つめる、命の不思議とロマン。この物語の最後に彼女が何を感じるのか……。皆様にぜひ見届けていただきたいです。

(C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会
(C)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会

五十嵐大介の人気マンガ「海獣の子供」が劇場版アニメ化 STUDIO4℃が制作

劇場版アニメ「海獣の子供」のビジュアル (C)KaijunoKodomo Committee
劇場版アニメ「海獣の子供」のビジュアル (C)KaijunoKodomo Committee

 実写映画化された「リトル・フォレスト」などの五十嵐大介さんのマンガ「海獣の子供」が、劇場版アニメ化されることが7月16日、明らかになった。劇場版「ハーモニー」や「鉄コン筋クリート」を手掛けた「STUDIO4℃」が制作する。

 「海獣の子供」は、五十嵐さんがマンガ雑誌「IKKI」(小学館、現在は休刊)で2005~11年に連載したマンガ。友人にケガをさせた少女の琉花が「海」と名乗るジュゴンに育てられた不思議な少年と出会い、港町と水族館を舞台にさまざまな冒険を繰り広げるというストーリー。第38回日本漫画家協会賞優秀賞、第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞し、第12回手塚治虫文化賞にノミネートされた。

 公開時期などは今後発表される。

(C)五十嵐大介/小学館
(C)五十嵐大介/小学館