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<特集>大原櫻子 戸田恵梨香W主演作で見せた可能性 独特の“間”が生み出すプラスの“不協和音”

映画「あの日のオルガン」に出演する大原櫻子さん
映画「あの日のオルガン」に出演する大原櫻子さん

 現在公開中の映画「あの日のオルガン」(平松恵美子監督)で戸田恵梨香さんとダブル主演を務めた歌手で女優の大原櫻子さん。戦火厳しい中、子供たちを守るために命を懸けた保母さんたちの生き様を通じて、戦争の悲惨さや、命を未来につなぐことの尊さを描いた本作で、天真爛漫(らんまん)な保母という、物語の弛緩(しかん)的な部分を一手に担うという難役を見事に演じ切った大原さんの可能性とは……。

 ◇シーンに入ってくると強いコントラストが生まれ…

 大原さんといえば、2013年公開の映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」のオーディションで約5000人の中からヒロインの座を射止めると、演技未経験ながら、パワフルな歌声と、みずみずしい表現力で高い評価を受けた。さらに劇中バンド「MUSH&Co.(マッシュアンドコー)」のボーカルとして、シングル「明日も」でアーティストデビューも飾っている。
 
 その後も、伸びのある歌声で音楽活動を続ける傍ら、女優としてもドラマや映画ばかりではなく、歌唱力を生かしミュージカルでも活躍。演技と歌というチャンネルの違うジャンルで“表現”に挑んできた。そんな彼女が、デビュー作以来、久々に上位番手で出演した映画が「あの日のオルガン」だ。
 
 大原さん演じる保母の光枝は、疎開保育園を無事遂行させるために、子供たちの“命”を預かるという非常に緊張感ある任務を遂行する中、子供たちの目線に立って行動している存在だ。大原さんの明るく元気で、笑顔が似合うというパブリックイメージに沿った役柄で、本人もインタビューでは「自分と根本が一緒だなと思った」と語っている。
 
 その意味では演じることに大きな戸惑いはなかったかもしれないが、この役は、戸田さん演じる「怒れる乙女」板倉楓とは水と油の存在。作品のトーンとは正反対の役柄のため、悪目立ちしてしまうと、映画全体の重厚さを損ねてしまう。もちろんそういったバランスは、監督がしっかり演出する部分ではあるのだが、演じる側からすれば非常に難易度の高い役柄だと言える。
 
 そんな中、大原さん演じる光枝がシーンに入ってくると強いコントラストが生まれる。シンプルに言えば“異質感”なのだが、決して不快ではない。もっと言えば、なにかを期待してしまう存在として、劇中で目が離せないのだ。
 
 ◇“不協和音”が見ている人をより惹きつけるスパイスに

 この“異質感”の正体はなんなのだろうか。もちろん、設定として、他の保母とは明らかに違うキャラクターであるのだから、異質だと感じることはある意味当たり前だ。しかし、劇中でまったく浮くことなく、調和がとれている。この調和は、大原さんの独特の“間”からくるのではないかと思われる。

 近年、ミュージシャンが映画やドラマに出演する機会が増えた。その際、監督や演出家はミュージシャンが持つ独特の“間”が物語に“不協和音”をもたらすことがあると述べていた。ここで使っている“不協和音”はマイナスな意味ではなく、見ている人をより惹(ひ)きつけるスパイスのようなもので、物語が単調にならないという効果を生み出す。

 本作で大原さんが作り出している“間”は、張り詰めた糸を一瞬緩める。雑巾がけをするシーン、おねしょした子供を追いかけるシーン、佐久間由衣さん演じる好子を後ろから抱きしめるシーンなど、一瞬だがホッとし、頬が緩む。この点をインタビューで投げかけたとき、大原さんは、自分自身にそういうものが本能的に身についているかどうかは分からないと言いつつも「芝居の間」は意識していると語っていた。

 その言葉通り、楓に叱咤(しった)激励される光枝のシーンは、シビアな言葉で責められているにもかかわらず、胸が苦しくなるような緊張感はない。光枝が行方不明になり「もしかしたら乱暴されてしまったのかも」と楓が心配する中、ひょっこり現れて「枯れ葉の中で寝てしまった」と悪びれずに言い放ち、強烈な平手打ちを見舞われるシーンですら、なんともいえないおかしみが感じられる。
 
 ◇「何もしないとき、その人の芝居が出る」と語っていた

 「何もしないとき、その人の芝居が出る」と語っていた大原さん。ただたたずんでいるだけで、何かをしているような存在感がある女優になることが目標だという。

 昨年、日本大学芸術学部の映画学科を卒業し、演じる側だけではなく、モノづくりの視点も増えた。「もっと映画をやっていきたい」と意欲を見せていただけに、今後、女優としてさらに多くの作品で彼女の演技を見る機会が増えることを期待したい。(磯部正和/フリーライター)

<インタビュー>戸田恵梨香&大原櫻子 「あの日のオルガン」W主演の2人が明かす撮影秘話 「はじめてビンタされた」思い出も…

映画「あの日のオルガン」でダブル主演を務める戸田恵梨香さん(右)と大原櫻子さん
映画「あの日のオルガン」でダブル主演を務める戸田恵梨香さん(右)と大原櫻子さん

 女優の戸田恵梨香さんと大原櫻子さんのダブル主演映画「あの日のオルガン」(平松恵美子監督)が2月22日から公開されている。第二次世界大戦末期、幼い園児と保母たちが集団で疎開した「疎開保育園」の実話に基づいた物語。戸田さんが保育所の主任保母・板倉楓、大原さんが保母の野々宮光枝を演じている。戸田さんと大原さんに、それぞれの役作りや共演の感想などを聞いた。

 ◇昔の作品を見て役をイメージ 阪神淡路大震災の経験も思い返し… 

 原作は久保つぎこさんのノンフィクション「あの日のオルガン 疎開保育園物語」(朝日新聞出版)。警報が鳴っては防空壕(ごう)へ避難する生活が続く1944(昭和19)年、東京都品川区の戸越保育所では、楓や光枝ら保育士たちが保育所の疎開を模索。幼い園児たちを手放す不安、空襲から子供たちだけでも助けたいと、意見の分かれる親たちを保母たちが必死に説得する中、埼玉に受け入れ先の寺が見付かる。やがて、疎開生活を始めた若い保母らと園児たちに、空襲の影が迫る……というストーリー。佐久間由衣さん、堀田真由さん、福地桃子さん、林家正蔵さん、夏川結衣さん、お笑いコンビ「ココリコ」の田中直樹さん、橋爪功さんらも出演している。

 撮影に入るにあたり、その時代の映画を見て役を作っていったという戸田さん。「原節子さんをイメージして。あの当時の作品をいろいろ見て、取り入れられることは取り入れて。現代に生きる私たちならではのものって何かな、と作品に入ったんです」と説明する。兵庫県出身の戸田さんは、阪神淡路大震災の記憶があり、撮影でも「その経験をした時に目にしたもの……赤い空や、子供たちやお母さんお父さんが泣き叫ぶ声が記憶に残っているので、そういうことを思い返しながら現場に入りました」と語る。

 戸田さんと大原さんは保育園の実習にも参加したという。大原さんは「先生の体験をしたんですけど、光枝は保母さんだけど、異色なんです。能天気なところがあるというか(笑い)。だから深く掘り下げるというよりは、どうしたら光枝のように、子供たちと同じ目線に立てるかを考えながら撮影に入っていました」と明かす。

 撮影期間は、「当時の作品を見過ぎて(笑い)、脳内がそっち側に行く部分があった」と苦笑する戸田さん。若い女優たちと、演劇的な橋爪さんたちベテラン陣とでは芝居の質が「ちょっと違う」といい、「私自身、上の人たちと下の人たちの中間に立っていたんです、楓先生と同じ中立の立場で。橋爪さんたちがするお芝居の流派と、若い人たちの流派は全く異なるものだったので、どっちに寄せればいいのか、ずっと迷い続けていました」と葛藤を明かす。「ただ『真ん中に立つべきだな』と途中で(答えが)見付かったので『こっち側に立つ時はこっち側の芝居』と分けながらお芝居していました。そこが難しかった点で、一番意識していたところです」と語る。

 では、普段はどのような芝居を心掛けているのか。戸田さんは自らを「基本的には理屈タイプなんです」と捉えているという。「すごく考えて(現場に)行くんですけど、現場に立ったらそれを一度置いて、そこで感じるものを大事にするようにしています。理屈の部分に感情がどんどん乗っていくというか、深くなっていくというか……そういう感覚を大事にしていますね。それでどんどん軌道修正して、すき間なく埋めていくという感じです」と説明する。

 保母たちのリーダーという立場上、厳しい面を表に出す楓とは対照的に、大原さん演じる光枝はほのぼのとしていて、失敗もするキャラクター。大原さんは「光枝ってすごく現代的な人物。観客が光枝に共感できるところもあるんじゃないかなと思いました」としつつ、「そこを意識し過ぎると作品のメッセージ性が軽くなっちゃうんじゃないかという不安があって……。どこまで子供たちとふざけようかとか、天真らんまん過ぎて『それじゃ保母さんの仕事成り立たないだろ』とツッコまれたらどうしようとか(笑い)、そんなことを思っていました」と明かす。

 ただ、「子供の笑顔を引き出すためにはどうしたらいいんだろうってすごく悩んで、考えていた時に、『シンプルに子供たちを愛せばいいんだな』と。当たり前だけど、その答えが見付かった時に、じゃあどう演じたらいいんだろうとか、保母って思われなかったらどうしようとか、そういうことが全部解決しました」と笑顔を見せる。

 ◇戸田恵梨香から平手打ち!

 ダブル主演の2人にそれぞれ、共演した感想を聞くと「さくちゃん(大原さん)はみっちゃん(光枝)みたいにすごく感受性が豊かで、すごく素直な人なんだなって思いました」と戸田さん。「一緒にお芝居しているけど、お芝居している感覚が全くなくて、すごくスッと入ってくる人だな、という印象を受けました」という。「『大恋愛』(ムロツヨシさんと共演したドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』)の時は、そういう感覚でやっていました。芝居の感覚がない状態。でも、それまではどこか、悩みながらやっていたし、『あの日のオルガン』は私自身もすごく頭を使って、感情ではなく理屈を優先して現場に入っていたので、(大原さんに)ドキッとさせられました」と明かす。

 一方、大原さんは「戸田さんとの掛け合いは(いつも)怒られているか……」と苦笑。劇中では光枝が楓から怒られ、平手打ちされるシーンもあり「はじめてビンタされたんですよ、人から」と笑い、戸田さんも「あれ緊張したよね」とほほ笑む。

 大原さんは「私の性格も役もそうなんですけど、人に対して、エネルギーをわっと出すというか、前に出す感じなんですけど、戸田さんは全部優しく受け取ってくれている感じがしていた」と振り返り、「楓さんの優しさももちろんあるんですけど、目を見ていなくても、受けた分のエネルギーが返ってくるという感覚がありました。お芝居を受け止めてくださっているなという、キャッチボールのキャッチがすごく温かい感覚がありましたね」と語る。

 改めて、作品についての思いを聞くと、戸田さんは「ただ重い作品にはしたくないなと思っていました」といい、「戦争を題材にはしているけど、現代につながる、時代を超えて伝えられるものがあるなと思います。今なら、戦争ってなかなか日本では感じられないものですけど、たとえば地震とか、『今という日常がなくなる瞬間』は平等にある。幅広い世代に共感してもらえる、いろいろなものを感じてもらえる作品になると思いました」と語ってくれた。

<映画紹介>「あの日のオルガン」 戸田恵梨香と大原櫻子が対照的な保育士に 戦渦から子供を守る

映画「あの日のオルガン」の場面写真 (C)2018「あの日のオルガン」製作委員会
映画「あの日のオルガン」の場面写真 (C)2018「あの日のオルガン」製作委員会

 戸田恵梨香さんと大原櫻子さんが初共演でダブル主演した「あの日のオルガン」(平松恵美子監督)が、2月22日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで公開。実話を基に、太平洋戦争末期、日本初の疎開保育園で子供たちを守った保育士の奮闘を描き出す。逆境の中でたくましく生きる人々の姿が、平和のありがたさを教え、明日への希望を与えてくれる。

 東京で空襲が激しくなってきた1944(昭和19)年。品川の戸越保育所では、主任保母の板倉楓(戸田さん)が保育所ごと疎開することを検討していた。反対の親を必死で説得し、埼玉に受け入れ先の寺を見付け、疎開生活をスタートさせるが、現地との摩擦や24時間保育の難しさなどさまざまな壁が立ちはだかる……というストーリー。

 厳しいが、必死で子供を守ろうとする保母を、戸田さんが芯の強さを持って表現。大原さんが演じる天真爛漫(らんまん)な保母・野々宮光枝と好対照だ。大原さんはオルガンの弾き語りで「お猿のかごや」などの童謡を子供たちと一緒に歌い、つらい時代を明るく乗り切ろうとする。

 保母役には1000人超のオーディションの中から、佐久間由衣さんのほか、「21世紀の女の子」(2019年)に出演の三浦透子さん、「虹色デイズ」(18年)の堀田真由さん、「あまのがわ」(19年)で主演デビューした福地桃子さん、「みとりし」の公開を控えた白石糸さん、「スープ~生まれ変わりの物語~」(12年)の奥村佳恵さんらをキャスティング。ベテラン勢では橋爪功さんのほか、林家正蔵さん、夏川結衣さん、田畑智子さんらも出演している。

(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会
(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会
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 子供たちの文化的な生活を守ろうとする楓先生。子供と一緒になって遊ぶ若いみっちゃん(野々宮)先生。2人のキャラクターが軸にしっかりとある。物語のテンポも良く、戦争を知らない世代でもとっつきやすい作品になった。荒れた寺を修復してスタートした疎開生活が、苦労もあるが明るく描かれる。

 一方で、男女の淡い恋もサイドストーリーに忍ばせた。自然体の子供たちがほほ笑ましく、スヤスヤと寝入る姿に平和のありがたさを感じる。保母たちの会議も細やかに描かれ、今も昔も保育士(保母)は、子供の命を預かる尊い仕事であることが自然と伝わってくる。物語が進むにつれ、戦争が容赦なく大人たちを追い詰め、若い女性がどう難局を切り抜けていくか、目が離せない。

 山田洋次監督の下で共同脚本や助監督を務め、「ひまわりと子犬の7日間」(13年)で長編監督デビューした平松監督が、主演の2人だけでなく、疎開に反対する親や疎開先の若い男性まで、登場人物一人一人の感情を繊細につむぎ出した。主題歌は、1995年の阪神淡路大震災を題材にして作られた曲をカバーしたアン・サリーさんの「満月の夕(2018ver.)」。(キョーコ/フリーライター)

(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会
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出典:YouTube

<特別試写会>大原櫻子、母校・日芸に“凱旋”で照れ笑い 学生150人前に「この光景が異様…」

映画「あの日のオルガン」の特別試写会に出席した大原櫻子さん
映画「あの日のオルガン」の特別試写会に出席した大原櫻子さん

 歌手で女優の大原櫻子さんが2月19日、東京・江古田の日本大学芸術学部のキャンパスで開催された映画「あの日のオルガン」の特別試写会に出席。映画学科の卒業生で、昨年3月まで同キャンパスに通っていた大原さん。母校への“凱旋(がいせん)”となったが、約150人の学生を前に「去年までずっとここで授業を受けていたので、この光景が異様です」と照れ笑いしていた。

 大原さんは「去年3月に1カ月間、映画の撮影があって、やっと公開されるといううれしさでいっぱいです。一刻も早く、メッセージ性のある(この)映画を届けたいと思っていて、やっとだなと思います」としみじみと語っていた。

<特別試写会>戸田恵梨香、園児との撮影は「腰との戦い」 前後から抱っこで「本当にすごい…」

映画「あの日のオルガン」の特別試写会に出席した戸田恵梨香さん
映画「あの日のオルガン」の特別試写会に出席した戸田恵梨香さん

 女優の戸田恵梨香さんが2月19日、日本大学芸術学部のキャンパス(東京都練馬区)で開催された、「あの日のオルガン」の特別試写会に出席。映画は第二次世界大戦末期に園児と保母が集団で疎開した「疎開保育園」の実話に基づいた物語。保育士を目指す学生から、撮影中の苦労を聞かれ「体力……」とぽつり。「本当にすごいんですよね。抱っこが前と後ろから同時に来るし、ぶらぶらするし。腰との戦いでした」と明かしていた。


 別の学生から「撮影を通して学んだ命の大切さ」があるか聞かれると、「私は兵庫県出身で6歳の時、阪神淡路大震災を経験しています。近所のおじちゃん、おばちゃんが亡くなりましたし、街が突然なくなって……」と話し、「(当時は)恐怖がいまいち分からなかったけど、時間がたっていろんなものを理解していって、『なんで』っていう気持ちが生まれました。その時の気持ちや、大人になって考えたことを抱きながら、作品に関わりました。命を紡いでいくことがどれだけ大事なのか、痛感しました」と明かしていた。

 イベントには大原櫻子さん、平松恵美子監督も参加した。

大原櫻子、オルガン弾き語りも疲れて「もう無理…」 映画「あの日のオルガン」本編映像公開

大原櫻子さんがオルガンの弾き語りを披露している映画「あの日のオルガン」の一場面 (C)2018「あの日のオルガン」製作委員会
大原櫻子さんがオルガンの弾き語りを披露している映画「あの日のオルガン」の一場面 (C)2018「あの日のオルガン」製作委員会

 女優の戸田恵梨香さんと大原櫻子さんがダブル主演する映画「あの日のオルガン」の本編映像が2月13日、公開された。保母の野々宮光枝役の大原さんがオルガン弾き語りを披露する約2分間の映像で、演奏に合わせて子供たちが一生懸命に歌う姿や、保育士の板倉楓(戸田さん)らがせわしなく動き回る姿などが映し出されており、最後は弾き疲れた大原さんが鍵盤に顔を伏せ「もう無理」とこぼす……という内容。

 保育士を夢見ていた時期もあったという大原さん。「とにかく一生懸命楽しむ、そして楽しませることを心掛けていました。子供たちの笑顔を見ると全部吹き飛んじゃいます。(無邪気すぎて)ちゃんとして!と思う時もたまにはありましたが(笑い)、子供たちのお芝居以外の自然な表情こそこの作品の良いところなので、そこは逆に自然と遊んでくれていたらうれしいんです。笑顔に癒やされながら撮影をさせてもらいました」と振り返っている。

(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会
(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会
出典:YouTube

大原櫻子、戸田恵梨香とW主演映画の本予告 佐久間由衣と美しい歌声も披露

映画「あの日のオルガン」にダブル主演する戸田恵梨香さん(中央左)と大原櫻子さん(同右)(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会
映画「あの日のオルガン」にダブル主演する戸田恵梨香さん(中央左)と大原櫻子さん(同右)(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会

 女優の戸田恵梨香さんと大原櫻子さんがダブル主演する映画「あの日のオルガン」(平松恵美子監督、2019年2月22日公開)の本予告映像が12月6日、公開された。第二次世界大戦下の保育士と子供たちの姿を描いた作品で、映像には戸田さんが「とにかくやるの!」と周囲を鼓舞する様子や、保育士たちが子供たちの世話に追われる姿、大原さんが共演の佐久間由衣さんとともに童謡「この道」を歌う様子などが映し出される。

 主題歌は、劇場版アニメ「おおかみこどもの雨と雪」(細田守監督)の主題歌なども担当したシンガー・ソングライターのアン・サリーさんが歌う「満月の夕(2018ver.)」に決定したことも発表された。同曲は本予告の中にも流れている。

出典:YouTube

戸田恵梨香、共演の大原櫻子を「いつも見ていたい人」と絶賛 W主演映画「あの日のオルガン」がクランクアップ

映画「あの日のオルガン」の場面写真(C)映画『あの日のオルガン』製作委員会
映画「あの日のオルガン」の場面写真(C)映画『あの日のオルガン』製作委員会

 女優の戸田恵梨香さんと大原櫻子さんがダブル主演する映画「あの日のオルガン」(平松恵美子監督、2019年2月公開)がクランクアップを迎えたことが4月16日、明らかになった。映画は第二次世界大戦下での保育士と子供たちの姿を描いた作品で、戸田さんは「重たいシーンが続いていたので、自分の精神状態が普段いないところにいました」と明かしつつ、「ただ、子供たちも含めみんなと心を通わせられていたと思うので、現場はとても居心地がよかったです」と撮影を振り返った。

 一方、大原さんは「一生懸命楽しむ、楽しませるということを心掛けていました。他の保母さんは子供たちを守るということを念頭に置いているかと思うのですが、(自身が演じた)光枝の場合は子供たちと楽しもうと意識しました。日常に笑顔を探していました」と前向きに取り組んだことを明かした。

 また、戸田さんは大原さんの印象について「なんて真っすぐな人なんだろうと思いました」と語り、「前を見ている姿が私にとって心の支えでしたし、いつも見ていたい人だなというふうに思いました」とコメント。大原さんは戸田さんについて「クールなイメージだったのですが、気さくで、かわいくて、会ったらもっと好きになりました」と語っている。

 映画は、第二次世界大戦末期、幼い園児たちと保母たちが集団で疎開した「疎開保育園」の実話に基づいた物語。警報が鳴っては防空壕(ごう)に避難する生活が続く1944(昭和19)年、東京都品川区の戸越保育所では、保育士の板倉楓(戸田さん)、野々宮光枝(大原さん)ら保育士たちが保育所の疎開を模索。幼い園児たちを手放す不安、迫りくる空襲から子供たちだけでも助けたいと意見の分かれる親たちを保育士たちが必死に説得する中、埼玉に受け入れ先の寺が見つかる。やがて、疎開生活を始めた若い保育士らと園児たちに、空襲の影が迫る……というストーリー。

 また、追加キャストとして橋爪功さん、松金よね子さん、萩原利久さん、お笑いコンビ「ココリコ」の田中直樹さん、夏川結衣さん、林家正蔵さん、陽月華さん、山中崇さん、田畑智子さんらが出演することも併せて発表された。

 戸田さん、大原さんのクランクアップコメントは以下の通り。

 ◇戸田恵梨香さんのコメント

 ――撮影を振り返っていかがでしたか。

 重たいシーンが続いていたので、自分の精神状態が普段いないところにいました。ただ、子供たちも含めみんなと心を通わせられていたと思うので、現場はとても居心地が良かったです。板倉楓を演じるにあたっては、みんなの母となれるよう、お姉さんになれるよう、大きな心でどしっと構えていられるように心掛けていました。楓は背負っているものが多かったので、1カ月間精神的にきついことが続きましたが、有意義な時間で、すごい作品ができるんじゃないかと手応えを感じています。

 ――たくさんの子供たちと共演していかがでしたか?

 とにかく可愛かったですね。皆が無垢(むく)で純粋で。

 ――初共演されたダブル主演である大原櫻子さんの印象は?

 なんて真っすぐな人なんだろうと思いました。本読みの時にみんながどういうテンションなのか、どういうふうに役を作るのかを探りながらやっているのですが、さくちゃん(大原さん)は物語に感情移入していて、その真摯(しんし)な姿を見て驚きました。前を見ている姿が私にとって心の支えでしたし、いつも見ていたい人だなというふうに思いました。

 ――楽しみにされている方へメッセージをどうぞ。

 保母さんが葛藤している姿、子供たちの目をみてもらえたらいいかなと思います。

 ◇大原櫻子さんのコメント

 ――自身の役柄について教えてください。

 一生懸命楽しむ、楽しませるということを心掛けていました。他の保母さんは子供たちを守るということを念頭に置いているかと思うのですが、光枝の場合は子供たちと楽しもうと意識しました。日常に笑顔を探していました。

 ――印象に残っているシーンは?

 映画の中で(佐久間由衣さん演じる)よっちゃん(神田好子)と自転車に乗るシーンがあるのですが、練習してみたら昔の自転車なのでハンドルの動作やコントロールが難しく、二人で転びました。できないかもと思いましたが、監督が自転車にこだわっていらっしゃったので、何日か練習をして無事にステキな絵が撮れたのではないかと思います。

 ――たくさんの子供たちと共演していかがでしたか?

 可愛いですね。カットがかかった後に抱っこをねだってくるので大変な現場でしたが、子供の笑顔は宝だなと思いました。当時の保母さんが守らなきゃという気持ちは私たちが経験しているよりももっと大変だと思いますが、子供たちの笑顔に救われたのは大きいのではないかと実感しました。

 ――共演されたダブル主演である戸田恵梨香さんの印象は?

 すごくお芝居に熱くて、もっとこうしたほうが、ああしたほうが良いのではなどのディスカッションを監督とすごくされていて、とても勇ましいというか、先輩として女優さんとして勉強させていただきました。クールなイメージだったのですが、気さくで、可愛くて、会ったらもっと好きになりました。

 ――楽しみにされている方へメッセージをどうぞ。

 この作品は、いろいろな世代、これからの世代の方にも見てほしい作品です。心が苦しくなるシーンもあるのですが、この作品はコミカルな部分があったり、子供たちの笑顔に見ている人もふと笑顔になる作品になると思います。タイトルの「あの日のオルガン」にもある、音楽のシーンも楽しんでほしいなと思います。

朝ドラで話題の佐久間由衣や堀田真由、哀川翔の娘らが保育士役に 「あの日のオルガン」疎開した保育園の実話を映画化

映画「あの日のオルガン」に出演する(上段左から)佐久間由衣さん、三浦透子さん、堀田真由さん、(下段左から)福地桃子さん、白石糸さん、奥村佳恵さん(C)映画『あの日のオルガン』製作委員会
映画「あの日のオルガン」に出演する(上段左から)佐久間由衣さん、三浦透子さん、堀田真由さん、(下段左から)福地桃子さん、白石糸さん、奥村佳恵さん(C)映画『あの日のオルガン』製作委員会

 女優の戸田恵梨香さんと大原櫻子さんがダブル主演する映画「あの日のオルガン」(平松恵美子監督)に、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ひよっこ」で話題になった女優の佐久間由衣さんや三浦透子さん、同じく朝ドラ「わろてんか」に主人公の妹役で出演している堀田真由さん、俳優・哀川翔さんの娘の福地桃子さん、白石糸さん、奥村佳恵さんが出演することが3月15日、明らかになった。佐久間さんらは、1000人を超えるオーディションを経て今作に出演が決まったといい、それぞれ保育士を演じる。

 映画は、第二次世界大戦末期、幼い園児たちと保母たちが集団で疎開した「疎開保育園」の実話に基づいた物語。警報が鳴っては防空壕(ごう)に避難する生活が続く1944(昭和19)年、東京都品川区の戸越保育所では、保育士の板倉楓(戸田さん)、野々宮光枝(大原さん)ら保育士たちが保育所の疎開を模索。幼い園児たちを手放す不安、迫りくる空襲から子供たちだけでも助けたいと意見の分かれる親たちを保育士たちが必死に説得する中、埼玉に受け入れ先の寺が見つかる。やがて、疎開生活を始めた若い保育士らと園児たちに、空襲の影が迫る……というストーリー。2019年2月に公開。

 ◇神田好子役の佐久間由衣さんのコメント

 今回、神田好子役を務めさせていただきます。実話に基づいて監督が描かれた作品ということもあり、この作品の一員になれる事に責任とそれ以上の喜びを感じています。その時を懸命に生きた保母さんたち。当時を生きていない者としては、想像と現代とつながる物を探しながらですが、うそなく心で演じ切りたいと思います。子供たちあっての保母さんだと思うので、子供たちとのお芝居も楽しみです。

 ◇山岡正子役の三浦透子さんのコメント

 疎開保育をやり遂げた若い保母さんたちの信念とそれを貫き実行するたくましさには、演じていながらほれぼれします。子供たちの無垢(むく)な力に背中を押してもらいながら、仲間の保母さんと皆で1カ月の撮影を乗り越えられたらと思っています。

 ◇堀之内初江役の堀田真由さんのコメント

 この度、「あの日のオルガン」に出演させていただくことになりました。戦時中の知識としては学校で学んだことしかありませんが、台本を読んで、私と年齢の変わらない若い保母さんたちが子供たちの笑顔を必死に守り抜こうとした姿に感動しました。一表現者として私は、このお話をたくさんの方に伝えたい、残さないといけないと強く思いました。撮影が始まった今も何が正解かは分かりません。たくさん悩みもがきながら、はっちゃんを懸命に演じ切りたいと思います!

 ◇森静子役の福地桃子さんのコメント

 (今回の出演について)もちろんうれしく、ありがたい気持ちの半面、作品のテーマの重みをとても感じました。あの時代に、今の自分が同じことをできるのかと聞かれたら正直1ミリも自信がなく、とても怖い。けれどその中でがむしゃらに子供たちと向き合う保母さんたちは、形は違うけれど芯に持っているものはみんな同じで。そんなたくましく強い女性たちの姿に刺激を受けました。自分自身もこの時代から教わる事がたくさんあるなと思っています。不器用ですが、そんな彼女たちのように私もこの作品に責任を持ってがむしゃらに向き合いたいと思います。

 ◇江川咲子役の白石糸さんのコメント

 戦争中、自分よりも若い保母さんたちが幼い子供たちを必死に守ろうとしていたことを知り、とても心打たれました。当時の苦労は計り知れないと思いますが、子供を守ろうと自分のことは二の次で生き抜いてきた彼女たちを演じたい!と思いました。なので今回、参加できると聞いた時は本当にうれしく、同時にとてもやりがいを感じました。胸を張って生き抜いた彼女たちの姿を見せられるよう最後まで、全身全霊で取り組みたいと思います。

 ◇大沢とみ役の奥村佳恵さんのコメント

 生きるってなんだろう。‬食べることだろうか、眠ることだろうか、笑うことだろうか、泣くことだろうか。‬自分には何ができるだろうか。‬「あの日のオルガン」に関わることができた自分に問いかけていることです。‬どうしたら子供たちを守れるだろうか。おとみさんと共に考えています。‬

(C)映画『あの日のオルガン』製作委員会
(C)映画『あの日のオルガン』製作委員会

戸田恵梨香、大原櫻子と映画ダブル主演 戦時下の「疎開保育園」の保母に 映画「あの日のオルガン」2019年春公開予定

映画「あの日のオルガン」にダブル主演する戸田恵梨香さん(左)と大原櫻子さん
映画「あの日のオルガン」にダブル主演する戸田恵梨香さん(左)と大原櫻子さん

 女優の戸田恵梨香さんと大原櫻子さんが、2019年春公開予定の映画「あの日のオルガン」にダブル主演することが2月13日、明らかになった。第2次世界大戦下、幼い園児たちと保母たちが集団で疎開した「疎開保育園」の実話に基づいた内容で、戸田さんは保母たちのリーダー・板倉楓を、大原さんは保母の野々宮光枝を演じる。

 映画は、第2次世界大戦末期の日本が舞台。警報が鳴っては防空壕に避難する生活が続く1944年、東京都品川区の戸越保育所では、保母たちが保育所の疎開を模索していた。まだ幼い園児たちを手放す不安、迫りくる空襲から子供たちだけでも助けたい、と意見の分かれる親たちを保母たちが必死に説得する中、埼玉に受け入れ先の寺が見つかる。荒れ寺での疎開生活をスタートした若い保母たちと幼い園児たちを待っていたのは、毎日わき出てくる問題との戦いの日々。保母たちは子供たちと向き合い、毎日ひたむきに励まし合いながら奮闘していたが、そんな彼女たちにも空襲の影が迫る……というストーリー。「ひまわりと子犬の7日間」の平松恵美子監督がメガホンをとる。

 戸田さんは「子供たちを必死に守り抜いた保母さんたちは、今では考えられないほどのプレッシャーと苦労だったに違いなく……この作品に参加することを私自身大きな責任と感じています」と作品への思いを語り、「向き合うことが大変恐ろしくも感じますが、強く生きた女性の姿を力強く懸命に演じたいと思います」と意気込んでいる。

 大原さんは「戦時中の話なので、その時代を勉強して撮影に臨みたいと思います」と話し、「私は元々子供が大好きで、最初お話をいただいた時は、素直にうれしかったです。保母さんは並大抵の苦労ではできないお仕事ですが、光枝のキャラクターは楽しんで演じられると思います」と子供好きの一面を明かしつつコメントしている。

◇板倉楓役:戸田恵梨香さん

 子供たちを必死に守り抜いた保母さんたちは、今では考えられないほどのプレッシャーと苦労だったに違いなく……この作品に参加することを私自身大きな責任と感じています。向き合うことが大変恐ろしくも感じますが、強く生きた女性の姿を力強く懸命に演じたいと思います。

◇野々宮光枝役:大原櫻子さん

 今回、野々宮光枝役をやらせていただきます。実話をベースにした今回の題材。戦時中の話なので、その時代を勉強して撮影に臨みたいと思います。私は元々子供が大好きで、最初お話をいただいた時は、素直にうれしかったです。保母さんは並大抵の苦労ではできないお仕事ですが、光枝のキャラクターは楽しんで演じられると思います。

◇監督・脚本:平松恵美子さん

 太平洋戦争中の学童疎開は有名だが、未就学児の集団疎開については、ほとんど知られていない。しかもそれを言い出し、何十人もの子どもたちと疎開を実行したのが二十歳そこそこの若い保母たちだったことは、なおさらだろう。幼い子どもたちの命を守るために起こしたこの行動は、彼女たちの戦争に対する精いっぱいの抵抗ではなかったか。隠れた英雄である保母を戸田恵梨香さん、大原櫻子さんたちと創り上げていくことは胸躍る体験となるに違いない。